​痛風について

痛風（つうふう）は、血液中の尿酸が過剰になり、関節内に尿酸の結晶が沈着して炎症を起こす病気です。尿酸はプリン体という物質の代謝産物で、体内でつくられるほか食事からも摂取されます。通常は腎臓から尿として排泄されますが、産生過剰や排泄低下によって血中濃度が高まり、高尿酸血症を引き起こし、やがて痛風に至ります。

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痛風の症状

もっとも特徴的なのは「発作性関節炎」と呼ばれる突然の激しい痛みです。特に足の親指の付け根に多くみられ、赤く腫れ、夜間に激痛で目が覚めるほどと表現されます。数日から1週間程度で自然に軽快することもありますが、再発を繰り返し、放置すると関節の変形や腎障害につながります。また慢性期には皮下に「痛風結節」という硬いしこりができることもあります。

 

痛風の原因

直接の原因は高尿酸血症です。

血液中の尿酸値が7.0 mg/dL以上の状態が続くとリスクが高まります。背景には、肉類や内臓、アルコールなどプリン体を多く含む食品の過剰摂取、肥満、ストレス、激しい運動や脱水などがあります。また腎機能が低下して尿酸が排泄されにくくなることも要因です。遺伝的な体質が関わる場合もあります。

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なぜ痛風がよくないのか

痛風は単なる関節の病気にとどまりません。高尿酸血症は生活習慣病と深く関わり、高血圧、糖尿病、脂質異常症と合併しやすく、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞のリスクを高めます。

また尿酸結晶が腎臓に沈着すると尿路結石や慢性腎臓病を引き起こすため、全身の健康に大きな影響を及ぼします。

 

痛風の対処法（治療）

発作時にはまず安静を保ち、患部を冷却して炎症を抑えます。薬物療法としては、急性期には非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）、コルヒチン、ステロイドなどを用いて痛みを軽減します。

発作が落ち着いた後は、尿酸値を下げるために尿酸生成を抑える薬や尿酸排泄を促す薬の服用を開始します。

それと同時に生活習慣の改善が欠かせません。具体的には、プリン体の多い食品や過度のアルコール摂取を避け、適度な運動、十分な水分摂取、肥満の是正が重要です。

生活習慣を見直せば尿酸値を下げる薬をやめることも可能です。

これらを継続的に行うことで、発作の再発を防ぎ、合併症のリスクを下げることができます。